黒い十字架-Schwarz Kreuz-というサイトに設置しているブログです。 内容は黒い十字架の看板キャラによる小話などです。
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識者の館
だら~とテーブルに突っ伏しながら不満を口にする蒼氷。
確かに暑いが、そんなに声を大にして言われると見ている方が暑苦しく感じる。
「暑いのはいつもだろうが」
今日は特別気温が高い気がする。
「それにしても、どうしてこの識者の館は暑いんですか?」
白雲に言われて、緋燿も気付いた。
ここには季節なんてないんじゃないだろうか……
少なくとも、緋燿がここ以外で暑いと感じた事はない。
「ここは特異点ですからね」
緋燿が後ろを向くと碧風がいた。
いつも誰かと話をしているといつの間にかいる。
それが碧風だ。
「特異点が何か関係あるんですか?」
「気温が上がる事はあっても氷点下になったりしないでしょう?」
暑くはなっても、寒くはならない。
「気温が上昇するのは一定周期でこの特異点の力がかなり高くなるときがあるからです」
「だから暑さはどうにもならないんだよ~」
ぐてーっとしている蒼氷。
蒼氷はここから動けないので暑さにも耐えなければならない。
だが見る限りとても忍耐力があるようには見えない。
「暑い~」
余計に暑くなるから連呼するのをやめて欲しかった。
「緋燿」
蒼氷に呼ばれる。
非常に嫌な予感がしたが、無視するわけにはいかない。
こんなんでも上司だ。
「なんですか?」
観念して返事をする。
「何か冷たいもの持ってきて」
緋燿は少し安心した。
いつものように無理難題を押し付けられるのではないかと思っていたが、今日はそうでもなかった。
「じゃあシャーベットでも持ってくるよ」
「何味?」
「――…………確か…………白ワイン……」
お酒大好きな蒼氷向きのシャベットだ。
「早く持ってきて」
予想通り飛びついてきた。
「はいはい」
緋燿は溜息をつきつつテラスを後にした。
それが碧風だ。
「特異点が何か関係あるんですか?」
「気温が上がる事はあっても氷点下になったりしないでしょう?」
暑くはなっても、寒くはならない。
「気温が上昇するのは一定周期でこの特異点の力がかなり高くなるときがあるからです」
「だから暑さはどうにもならないんだよ~」
ぐてーっとしている蒼氷。
蒼氷はここから動けないので暑さにも耐えなければならない。
だが見る限りとても忍耐力があるようには見えない。
「暑い~」
余計に暑くなるから連呼するのをやめて欲しかった。
「緋燿」
蒼氷に呼ばれる。
非常に嫌な予感がしたが、無視するわけにはいかない。
こんなんでも上司だ。
「なんですか?」
観念して返事をする。
「何か冷たいもの持ってきて」
緋燿は少し安心した。
いつものように無理難題を押し付けられるのではないかと思っていたが、今日はそうでもなかった。
「じゃあシャーベットでも持ってくるよ」
「何味?」
「――…………確か…………白ワイン……」
お酒大好きな蒼氷向きのシャベットだ。
「早く持ってきて」
予想通り飛びついてきた。
「はいはい」
緋燿は溜息をつきつつテラスを後にした。
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